2023年2月24日金曜日

ウクライナ侵攻開始から1年 「不当な平和」を考える【未来ノートコラムB・第15回】

 本日2月24日は、昨年のこの日、ロシアがウクライナへ侵攻を開始してからちょうど1年が経つ。現代において稀に見る国家と国家との間の全面戦争。その実態は、カメラを通して平穏な日々を過ごす日本の我々にも届けられた。私も含め、人々が戦争と平和、あるいは自国と世界の安全保障について大きく考えさせられるきっかけとなった。

ロシアは当初広い方角からウクライナ国土の占領、そして非武装化すなわち全面降伏を図ったが、開戦初期の両軍の作戦の成否など様々な要素や、欧米などのウクライナへの支援によって、ウクライナは当初占領された地域の一部奪還に成功し、現在戦線は膠着状態だ。一方、ウクライナとロシアとの和平交渉は、戦争開始直後から何度も行われてきたが、停戦・和平が締結されるには全く至っていない。

戦争は1年経った今もなお続いている。我々はこの戦争、いや現在進行中の歴史の出来事から何を学べばいいのだろうか?その答えにたどり着くためにすべきこととは何なのだろうか?少しでも賢明な答えを見つけるべく考えていく。

2023年2月22日水曜日

知られざる『ハリー・ポッターシリーズ』の裏のテーマとは

(注意)『ハリー・ポッターシリーズ』全編のネタを割っています。原作未読、あるいは映画未視聴の方はご注意ください。

 世界的に有名な児童文学シリーズ・メディアミックス作品である『ハリー・ポッターシリーズ』。10歳の時に自分が魔法使いだと知った少年が、魔法学校に入学し、両親をかつて殺害した宿敵と戦っていくというストーリーです。最終巻で主人公ハリーは宿敵ヴォルデモート卿を打ち倒しますが、ストーリーが壮大すぎて、全ての戦いが終わった後で、「結局ヴォルデモート卿は何がしたかったんだ?」などと疑問を感じた方も少なからずいるのではないでしょうか。この記事では、ヴォルデモート卿の作中での目的や、ストーリー構図から、『ハリー・ポッターシリーズ』で最終的に作者は何を表現したかったのか、その「主題」を追究していこうと思います。

もっとも、この記事で私が示した結論が正しい――つまり私がここで書いた内容が作者の本来の意向に実際に沿っている――とは限らないし、他の様々な観点からのアプローチでもっと多様な分析・考察が可能だと考えています。ですから、この記事を読むときは、あくまで作品に対する解釈の一つとして考えておいてください。

▲以下ネタバレ注意!

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多数決文化との決別【未来ノートコラムA・第12回】

多数派がいつも正しいとは限らない、それはいつだって  小学校の算数の授業で、アナログ時計は一日に何回長針が短針を追い越す(=重なる)かという問題が出されたという。選択肢は、21回、22回、23回、24回、25回の5つであった。 当然ながら、答えは22回である。算数的なテクニックを...

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