2021年12月31日金曜日

2021年の最後に

 2021年、未来ノートの1年目の年も、もうすぐ終わりを迎えようとしている。この2021年は私や日本や世界にとってどのような一年であっただろうか。この記事では、様々な観点から振り返っていきたい。

コロナと国内政治で見る2021年

2021年は、2020年から始まったCOVID-19の流行の2年目の年だった。2020年の春に始まったウイルスの流行、5月の末に緊急事態宣言が解除された時には、私も含めてさすがに2020年の終わりにはさすがに収束しているだろう、そう楽観的に考えていた。私や私の周囲の人は、今までこんな疫病の世界的な蔓延などほとんど経験したことが無かったからだろう。現実、我々はウイルスと年をまたいで抗戦しなければならなかった。宣言が解除された後、国内の感染者は再び増えに増え続け、2020年春の緊急事態宣言時(第1波)の感染者数の比では無くなった。東京の一日の感染者数が463人を記録した後、その後は落ち着いたかのように思えたが、GoToキャンペーンなどを政府が感染者数が増えてもなお継続したことによる国民意識の緩みなのか、感染者数はまたも増え続け、この年の大晦日にはついに東京の感染者数が1000人を突破してしまった。

2021年12月18日土曜日

二度死んだ少年、二度死ぬ男

 2021年12月17日、大阪駅近くの繁華街にある都市ビルの4階のクリニックで火事の手が上がり、火は30分ほどで消し止められたにも関わらず、ビルの階には一酸化炭素が充満し、結果多くが中毒で意識を失い、犠牲者の数は24人(記事公開時)まで上ったという悲惨なものであった。出火原因は今のところ放火の可能性が高く、61歳の男が患者としてクリニックに入った直後に、何か発火性のある液体をストーブの近くにばらまいて引火させたという。病院に搬送された人々の中にはその男も含まれており、重篤な状態だという。

2年前の7月に発生した京都アニメーション放火事件と今事件との共通する要素は多い。男が建物に入って液体を引火させたこと、そしてその男も重い火傷を負ったということ、大勢の人間が亡くなったということ…。このような重大事件が日本で、それも立て続けに起こったことに対する衝撃を隠せない人は多いだろう。

2021年12月11日土曜日

安全保障と民主主義【未来ノートコラムB・第8回】

 今年4月にこのブログを開設しましたが、その2021年ももうすぐ終わろうとしています。未来ノートが始まってから最初のコンテンツは「偽りの平和主義と戦う」という名のシリーズで、全10回に渡って連載したかと思います。このシリーズでは、私は人権はそれに基づく民主政治が世界に普及することの重要性を指摘したうえで、現在の日本の安全保障政策が執るべき方向について、リアリズムに基づいて説きました。

しかし、あの頃は、と回顧しますが、今私自身であの文章を最初から最後まで読み通していくと、何となく今と比べての文章力の低さや、稚拙な論理を感じるのであります。そこでこの記事では、「偽りの平和主義と戦う」で述べた内容を踏襲しつつ、2021年12月現在の私の日本と世界の安全保障やそれにまつわる事柄についての認識を示したうえで、現状を確認し、今後執るべき方策を提示していこうと考えます。

選抜記事

多数決文化との決別【未来ノートコラムA・第12回】

多数派がいつも正しいとは限らない、それはいつだって  小学校の算数の授業で、アナログ時計は一日に何回長針が短針を追い越す(=重なる)かという問題が出されたという。選択肢は、21回、22回、23回、24回、25回の5つであった。 当然ながら、答えは22回である。算数的なテクニックを...

多読記事