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2023年2月24日金曜日

ウクライナ侵攻開始から1年 「不当な平和」を考える【未来ノートコラムB・第15回】

 本日2月24日は、昨年のこの日、ロシアがウクライナへ侵攻を開始してからちょうど1年が経つ。現代において稀に見る国家と国家との間の全面戦争。その実態は、カメラを通して平穏な日々を過ごす日本の我々にも届けられた。私も含め、人々が戦争と平和、あるいは自国と世界の安全保障について大きく考えさせられるきっかけとなった。

ロシアは当初広い方角からウクライナ国土の占領、そして非武装化すなわち全面降伏を図ったが、開戦初期の両軍の作戦の成否など様々な要素や、欧米などのウクライナへの支援によって、ウクライナは当初占領された地域の一部奪還に成功し、現在戦線は膠着状態だ。一方、ウクライナとロシアとの和平交渉は、戦争開始直後から何度も行われてきたが、停戦・和平が締結されるには全く至っていない。

戦争は1年経った今もなお続いている。我々はこの戦争、いや現在進行中の歴史の出来事から何を学べばいいのだろうか?その答えにたどり着くためにすべきこととは何なのだろうか?少しでも賢明な答えを見つけるべく考えていく。

2023年1月31日火曜日

【持続的平和に資する 第3回】ナショナリスト的国防論に未来は無い

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 さて、このウェブログ「未来ノート」で昨年6月に書き始めた【持続的平和に資する】シリーズも、今回で3回目を数えることとなる。大意としては、これまでのこの2回において、私は日本と世界の安全保障に関して、以下の2つのことを中心に述べてきたはずだ。

  • 現代戦争の根本的な原因は、兵器や軍備ではなく、イデオロギーの差異
  • 民主主義は、戦争を回避することが出来るイデオロギー

その上で、地球上からあらゆる戦争を除去するためには、基本的人権の擁護や、言論の自由(情報公開の促進)、民主主義といった価値観の普及が必要だとした。ここに挙げた価値観や理念は、普段我々がこれらの言葉を用いる時の意味よりも抽象的なものであり、他者に強制して実現するようなものではなく、世界のより多くの人々に対する受容性を考慮して設計されたものである。

2022年12月19日月曜日

安全保障と民主主義 その2【未来ノートコラムB・第14回】

2022年も終わりに近づいている。本ブログ「未来ノート」では昨年と同様にこの12月に日本と世界とを巡る安全保障情勢の総括記事を書こうと思う。昨年の記事では、世界情勢に関連して、新冷戦、民主主義の優位性などについて述べた。今年いちばんの国際社会に影響を与えた出来事は、ロシアによるウクライナへの侵略だ。今年は、これらの出来事の経緯を踏まえたうえで、日本が採るべき安全保障政策の具体像に迫ってみよう。

2022年6月9日木曜日

【持続的平和に資する 第1回】武器と他傷心理

今年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻した。これほどの規模・期間を有する主権国家同士の「戦争」は、21世紀に入ってなおなかなか無かったものであり、世界を驚嘆させたと同時に、我々一般世界の庶民はこれを改めて「平和」に対して考える機会としている。今年の8月15日は例年のそれ以上に深い追悼と、裏では白熱した議論が行われるだろう。

それに先立ち、私も改めて「世界平和」の達成のプロセスを整理したい。

まず、日本では8月15日の少し前、8月6日と8月9日に話題が上がることが推定される核兵器の削減について述べていこう。

2022年3月24日木曜日

ロシアのウクライナ侵攻に対する諸考察【未来ノートコラムB・第9回】

 先月24日、ロシア軍がウクライナに侵攻した。その日、プーチン大統領はウクライナの非軍事化、中立化、非ナチ化を掲げてウクライナ領内に軍を侵攻させたのだ。彼は決して戦争を行うとは言っていないが、現代においてはこれが宣戦布告である。非軍事化とは、ウクライナ軍を制圧すること、中立化とはウクライナの外政を掌握すること、そして非ナチ化とは現ゼレンスキー政権を打倒することである。

21世紀において国連に加盟するような国家と国家が全面戦争を行うのは、だいたいイラク戦争以来ということになるのではないか。しかも、これはれっきとした「民主主義国家」へ向けられた侵略だ。ウクライナは決して豊かで安全な国とは言えないが、今まで平穏な日々を過ごしてきたウクライナ国民が突然の侵攻により国外への難民となって苦しい生活を強いられるようになったのがテレビに映し出され、衝撃を感じた人も少なくないだろう。

2022年3月9日水曜日

ロシア軍によるウクライナ侵攻【未来ノートコラムB・第9回補足情勢記述】

▲この記事は2022.2.24から2022.3.9にかけて即時的にロシア軍のウクライナへの全面侵攻について実況したものです。侵攻14日目を以てして更新は終了となりました。

▲緊急の編集のため、具体的な情報の出典は省略しているところがあります。

▲緊急の編集のため、誤字や文法的に不正確な文章が多く見られる可能性があります。

2021年12月11日土曜日

安全保障と民主主義【未来ノートコラムB・第8回】

 今年4月にこのブログを開設しましたが、その2021年ももうすぐ終わろうとしています。未来ノートが始まってから最初のコンテンツは「偽りの平和主義と戦う」という名のシリーズで、全10回に渡って連載したかと思います。このシリーズでは、私は人権はそれに基づく民主政治が世界に普及することの重要性を指摘したうえで、現在の日本の安全保障政策が執るべき方向について、リアリズムに基づいて説きました。

しかし、あの頃は、と回顧しますが、今私自身であの文章を最初から最後まで読み通していくと、何となく今と比べての文章力の低さや、稚拙な論理を感じるのであります。そこでこの記事では、「偽りの平和主義と戦う」で述べた内容を踏襲しつつ、2021年12月現在の私の日本と世界の安全保障やそれにまつわる事柄についての認識を示したうえで、現状を確認し、今後執るべき方策を提示していこうと考えます。

2021年7月23日金曜日

歴史の教える真の教訓を導く諸事実【未来ノートコラムA・第5回】

 歴史上起こった大犯罪や大惨事。それを犯した者は非難されるべきでありますが、一方でそれらの出来事は歴史のほんの一齣に過ぎないとも言えます。何もしていなければ、人間は過ちを繰り返します。そうならないためには、その出来事を空前絶後のものと捉えるのは非常に愚かな手段です。我々は歴史から何をどのように学べば良いのでしょうか。その答えを3つの話題から探っていきます。

アーレント『エルサレムのアイヒマン』反響に見る、犯罪がなぜ繰り返されるのかという問いへの答え

ハンナ・アーレントは、第二次世界大戦前のドイツに生まれたユダヤ人で、半生をそこで過ごし、その後ナチ党がドイツを支配するようになると、米国へと亡命しました。戦後、ナチ党が滅びた後は、当時のドイツの国家主義と、ファシズム的な全体主義を考察し、『全体主義の起源』という本を著しました。そこでは、近代史上稀にみる大虐殺をなぜナチス・ドイツは実行できたのか、そして独裁者と被支配民との間の意外な関係性について述べられました。

2021年7月10日土曜日

仲間を増やそう【未来ノートコラムB・第2回】

 こんにちは。久しぶりに、1日2回以上、「未来ノート」を更新することが出来ました。ここでは、外交問題について、ひとつ扱ってみようと思います。

現在、米国のバイデン政権と、中国の習政権は厳しく対立しています。それは、去年までのトランプ政権からの時の同様、今も続いていることです。そもそもなぜこのような対立が発生したかと言えば、

  • 中国の政治・経済・軍事の広範囲にわたる潜在的な台頭可能性
  • 中国政府による、香港での言論弾圧に加えて、ウイグルでの人権問題、同化政策等
  • 米中貿易摩擦
  • 台湾問題
  • COVID-19を巡る情報戦
などなどが発端でした。

2021年6月5日土曜日

戦狼外交の転換は何をもたらすのか【未来ノートコラムB・第1回】

 まず、こちらの記事をご覧ください。

BBC:習主席、「愛される」中国外交を指示 友好国増やすため

記事から自明ですが、これまでCOVID-19の流行が武漢から発生して以降、米国と中国政府は対立をエスカレートさせていきました。そして、中国外交部は、「戦狼外交」を推進し、自国の主張を日欧米に対して押し通すことを展開していったのです。

しかしながら、これは中国の主張を世界に拡散させることはおろか、これまで経済分野で中国と密接な関係にあった日欧米との関係を、更に悪化させるまでに至りました。そして、「米国は戻ってきた」と宣言するバイデンが米国大統領に就任すると、EUと米国は次第に接近していきました。

2021年5月16日日曜日

【偽りの平和主義と戦う】要約

 僕の全10回にわたってまとめ上げた「偽りの平和主義と戦う」シリーズなのですが、文章量が非常に多く、いちいち読むのがめんどくさいという人のために、要約文を作ってみました。

この要約文には、第1回から第9回までの記事の最後にある「まとめ①から⑨」を軸として作られた、結論だけの文章が載っています。当然、その結論に至るまでの様々な論理は、この記事では省かせていただいているので、ご了承ください。もし、詳細を知りたければ、その該当記事を読んでください。

【偽りの平和主義と戦う 最終回】希望

 さて、前回は、現在の米中対立の構図が、おおまかに見れば「自由主義国家」対「人権弾圧国家」の対立であり、後者は、かつてレーガンが言ったような「悪の帝国」である中華人民共和国が含まれるということをお伝えしました。

そして、この回において私の言いたいことといえば、それは米中対立ないし米中冷戦が、戦争に発展する可能性があるということです。具体的にどのような経緯で戦争が発生するのか、予想されるシナリオを紹介します。

2021年5月10日月曜日

【偽りの平和主義と戦う 第9回】米中対立をどう見るか

 2017年に米国大統領に就任したトランプ氏は、自国第一主義や反グローバリズムを掲げ、それによってEUなどのヨーロッパ諸国との関係が冷え込んでいきました。特に、ドイツの首相であるアンゲラ・メルケルは、彼を厳しく批判したのです。

そして、2020年。中国から広まったとされる感染症COVID-19が、米国にも到達して広まるようになると、今度はトランプ大統領(当時)は次第に中国共産党や中華人民共和国の政府などの、「隠ぺい体質」を批判するようになってきました。そうして、貿易問題から米中の対立がエスカレートしてきたのです。

そうなると、これまで米国と距離をとってきたEU諸国もうんざりです。両国の関係「悪化」に巻き込まれたくなかったからです。多くの、こういったEUなどの国々は、これを超大国同士の醜い争い、すなわち新冷戦と捉えた訳です。

2021年5月9日日曜日

【偽りの平和主義と戦う 第8回】平和運動の幻想

 第2回と第6回で挙げた、2021.2.1に発生したミャンマーでの国軍によるクーデターへの、国際社会の反応は、非常に厳しいものでした。日本、米国、そしてインドは、アウンサン・スー・チー国家顧問率いる民主政権(NLD政権)を支持する主旨の声明を出し、国際連合のアントニオ・グテーレス事務総長は、クーデターを確実に失敗させるという決意をにじませました(2/4)。実際に、国軍は治安維持という名目で、これに抗議する大勢の人々を殺害し、自由を弾圧していたのです。このように非常に異常なことがミャンマーで発生している中で、それでも反応しなかった国・組織が2つあります。

2021年4月28日水曜日

【偽りの平和主義と戦う 第2回】国際連合と安全保障理事会

今の国際社会を語るうえで、国際連合という組織が欠かせなくなってきたのは、とうの昔のことでした。今や国際連合は地球を代表する「世界政府」としての役割を担っていると多くの人たちが認識しています。その例として、未来世界を描くSF作品では、国際連合を「世界連邦」だとか「地球連邦」だとかいって扱っているのがあります。

みなさんも国際連合は平和主義を掲げ、世界に平和をもたらした、なくてはならない組織ないし機関だと考えているのではないでしょうか。しかし、この国際連合の結成された歴史を見るに、本当にそうなのだろうかと僕は疑問に思うことがあるのです。

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